「REX-Link2」「REX-WHP2」で採用されているワイヤレス技術は、2.4GHz ISM帯でスペクトラム拡散方式のキャリアを使用し、そのキャリアを変調する方式として適応型周波数ホッピング(AFH)方式を採用しています。
まずこの方式は、コードレスヘッドホンでよく使われている赤外線方式とは異なりますので、送信機と受信機が必ず向かい合っている必要はありません。
もちろん、その間を人や物が遮っても音が途切れるようなこともありません。
また、赤外線方式の注意書きにあるようなプラズマテレビの影響も受けません。
2.4GHzと言えば、無線LANなどでも使われている周波数帯ですので、混信を心配される方もいらっしゃるかもしれません。
同じ周波数ではありますが、使用しているチャンネルが固定されている無線LANとは異なり、絶えず空いているチャンネルを探して変更をする適応型周波数ホッピング(AFH)方式を採用しています。
さらに受信機は送信機から送られたデータが正しく受信できたことを送信機に返しています。
その返事がない場合はチャンネルが空いていないと判断して、そのチャンネルを避け、他のチャンネルへ移ります。
ワイヤレス製品の中には、送信機が一方的にデータを送る方式を採用しているものもありますが、その場合は受信の失敗が分かりませんので、その間に届かなかったデータの分だけ音切れの原因となります。
一方、「REX-Link2」「REX-WHP2」で採用されている方式では、受信に失敗した送信データは再送を行いますので、トータルとして音切れが起きにくくなっています。
同様の仕組みを採用しているワイヤレス技術にはBluetoothもありますが、「REX-Link2」「REX-WHP2」では、Bluetooth1.2の約4倍となる4Mbpsという高速伝送を実現しています。
これにより、データ量の多いCD音質のデータも、非圧縮のまま転送することが可能になりました。
それに伴い、Bluetoothを始めとする通信速度の遅い規格では必要となるデータの圧縮・復元処理過程も必要なくなりました。
そのため、処理に関わるタイムラグが解消し、レスポンスも向上しています。
このように、他のワイヤレス技術でアピールされている汎用性や多数のデバイスへの同時接続といった特徴を持ってはいませんが、「REX-Link2」「REX-WHP2」で採用されている方式は純粋にオーディオに特化した結果としての仕様であるといえます。
次回更新は週明け、それぞれの製品の詳細をご案内する予定です。