ワイヤレスヘッドホンをつくる その11 さらにREX-WHP3へと道は続く?前編

Link_roadmap200702  先日(2月8日)開催した新製品内覧会展示パネルで少し紹介いたしましたように、REX-WHP2次はREX-WHP3です。すでに開発に着手していますが、またしても商品化までに解決しなければならない新たな問題が山のようにあります。もちろん、より高級なものだけを目指しているのではなく、より使いやすい普及型のモデルの開発も並行して行っています。
 REX-WHP3高級タイプのほうは、SACDやDVD-Audio、HD-DVD、BRなどのHDオーディオに対応できるようなものを目指しています。また、同時にLPレコードの再生こだわっておられるオーディオマニアの方にもデジタル ワイヤレス ヘッドホンをお使いいただくための機能についても検討中です。

 まず、これらのHDオーディオに対応するためには現在の16bit/44.1kHz 2ch.というCD同等の方式では間に合いませんので、24bit/192kHzやDSD(1bit)などの方式に対応した送受信機、特に無線RF部を新たに開発する必要があります。現在のRF部の帯域幅を少し広げてでDolbyやDTSなどの圧縮エンコードされたBit Streamを流す方法もありますが、ワイヤレスヘッドホンの場合にはこれまで本Blogで述べてきたようにそういう訳にはゆきません。Bit Streamを受信した後、DSPでデコードする必要がありますが、DSPやSDRAMなど消費電力の大きなLSIをヘッドホンに搭載する必要がありますので、ヘッドホンが大きく重くなってしまいます。また、消費電力が大きいと電池の消耗が激しく、電池の持ちが悪くなってしまい、充電回数が増えて電池の寿命も縮めます

「軽く」て「いい音」がして、「電池の持ちのいい」ワイヤレスヘッドホンをつくるために、さらに検討を進めます。

 「軽く」て「いい音」がして、「電池の持ちのいい」ワイヤレスヘッドホンをつくるためには、24bit/192kHzやDSD信号を流せるような無線RF部が必須です。
LPレコードからのアナログ入力をDSDや24bit/192kHzの信号に変換するA/Dコンバータや、受信した後、アナログ信号に戻すD/Aコンバータ(DAC)は既にいくつかのLSIが出回っていますので、後は無線RF部/BB部とそれらのLSIとのインターフェイスだけです。私達はWireless USBで使用されるUWB(Ultra Wide Band)という方式に早くから注目して実験をしています。Wireless USBも前評判のわりにはなかなか出てきませんが、Wireless USBが普通にPCに標準で用意されている頃までには、UWBを使用した私達のワイヤレスヘッドホン発売できると思います。

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