ワイヤレスヘッドホンをつくる その11 さらにREX-WHP3へと道は続く?後編

 無線RF部以外のもう一つの大きな問題音楽ソースの入手です。リニアPCM 16bit/44.1kHzなら普通の音楽CDを再生すれば、そのまま手に入れることができましたが、DSDやHDオーディオの音楽信号は簡単には手に入れられません。DSDはSACD(Super Audio CD)で使用されていますが、SACD対応のプレーヤで再生してもDSDフォーマットのデジタル音楽信号はi-Link(IEEE1394)経由でしか取り込めません。それなら、IEEE1394ポート付のPCで取り込んでHDDにリッピングすればよいではないかと思われるでしょうが、デジタル不正コピー防止のためか、PC側にデバイスドライバがありません。この点はPCを経由しないで、送信機が直接i-Link経由でDSD信号を取り込み、ヘッドホンに流すという形にして、途中でHDDなどに複製できないようにするしかありません。別の言い方をすれば、そのような形で著作権者の了解を取るしかありません。
 自分でアナログのLPレコードをA/D変換してDSD信号を作る場合や、VAIOの高級モデルに用意されているDSD変換ソフトウェアで音楽CDのリニアPCM信号をリマスタリングし、それを送信機に送り込むという形であれば著作権問題はありません

 このように、実際に商品として発売するためには、TELECの認可や、音楽の著作権関係のコンテンツ保護のしくみを遵守しなければなりませんので、技術開発も含めて、まだまだ「いばらの道」は続きますが私達はあきらめずに開発を続けますのでご期待ください。

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