#2 その7 PC+REX-Link2EXの音楽再生について。音楽CDのリッピング。

前回の最後でも触れましたが、REX-LinkシリーズではPCをHDDトランスポートとして使用しています。NAXOSNapsterなどの音楽ストリーミングやインターネットラジオを受信している場合は、基本的にメモリ上、場合によってはHDD上のテンポラリバッファを作成しますが、今回はこれらについては触れずに、音楽CDをHDD上にリッピングしてREX-Link経由で再生するという方法について説明しておきます。

REX-Link経由の音楽再生は、まず音楽CDをリッピングしてHDD(USBメモリやメモリカード上でもOKですが)上にファイルを作成するところから始まります。リッピングしてファイルを作成するアプリケーションソフトウェアとしてはiTunesやMediaPlayerなど一般的な製品が使用できますが、前にものべたようにREX-Link2/REX-Link2EXでは非圧縮で16bit/44.1kHzそのままでファイルを作成できるものを選択してください。iTunesならAIFF
MediaPlayer
ならWMAというフォーマットになりますが、リッピング時のエラー訂正機能を持ったものを選択してください。
これらのソフトウェアは音楽CDのトラックを読出し、読み出したデータから計算したCRC値とCDから読み出したCRC値(録音、CDプレス時に作成されたもの)を比較します。一致しなければ、再度CDドライブのヘッドを戻して同じところを読出し、CRC値が一致するまで規定の回数だけリトライを繰り返します。エラーがなければ指定されたフォーマット(AIFFやWMA、MP3など)に変換してHDD上に記録します。MP3などのフォーマットが指定されていれば圧縮作業も平行して行います。このフォーマット変換ではCDのトラックから読み出したプリアンブルからクロックを抽出するというような作業はなく、CD上の音楽データはすべてソフトウェアでデータとして処理されます。したがって、クロックのjitterとは関係はありません。これらの音楽ファイルの形式は録音時の編集作業で使用されるフォーマットと同一ですので、エラー訂正付で非圧縮でリッピングして作成したファイルは、スタジオでの編集後のファイルと基本的には同じものということになります。

REX-Linkの送信機などのUSBオーディオデバイスをUSBポートに接続すると、OS(WindowsやMacOS X)内部のPnPドライバが動作し、USBデバイスからデバイスディスクリプタを読出し、USBオーディオデバイスが接続されたことを検出し、登録してくれます。登録の前に接続されたUSBオーディオデバイスの諸元を読出し、REX-Link2の場合は2ch.16bit/44.1kHzに対応していることをOS内部のドライバに通知してくれます。OS内部にはAudio(Sound)関係のドライバ類があらかじめ組み込まれており、アプリケーションソフトウェア(iTunesMediaPlayerなど)とのインターフェイス(API)を通して利用できるようになっています。WindowsではDirect-Sound、MacOS XではCoreAudioと呼ばれているAPIやドライバの集合がこれらに相当します。この中には音量調整やトーンコントロール、サラウンド処理やミキサー、さらにはサンプリングレートやbit数のコンバータも含まれています。たとえば、DVDをPCで再生した場合REX-Link2REX-WHP2音声を再生することができます。サンプリングレートが44.1kHzにしか対応していないREX-Link2REX-WHP2で、サンプリングレートが48kHzのDVDの音声が正しく再生できるのはOS内部のミキサーがサンプリングレートの変換をソフトウェアで行っているからです。ちなみに、WindowsPCMacで同じCDでも音が違うのは、このミキサーが違うからです。また同じWindowsでもXPVistaでも異なりますので、聴き比べて一番気に入ったものをご使用ください

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