新年おめでとうございます。本Blogも2年目を迎えることになりました。これからも、ものをつくり続けるかぎりは続けてゆきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
お正月明けからすぐにラスベガスで開催された2008 International CES(Consumer Electronics Show)に行ってきました。といっても、日本に帰国したわけではなく、まだSilicon ValleyのSanta Claraというところにいます。CESはご存知の方も多いと思いますが、本来は家電関係の展示会ですが、同じくラスベガスで毎年11月に開催されていたパソコン関係の展示会COMDEXがなくなった2002年以降はPC関係やデジタルAV家電、情報家電が中心になりつつあります。ホームシアターなど家電に近いオーディオ製品以外に、高級オーディオ関係をまとめた展示やデモもあります。2006年までは高級オーディオ関係はラスベガスのはずれのアレクシスパークというモーテル(街道沿いのモーテルとはちがって、駐車場は建物とは別にありますが)を借り切って行われていました。各部屋に出展社が陣取り、デモを行う形式ですが、一人で部屋の中に入ってゆくのは勇気が必要ですので、気の弱い人には不向きなスタイルでした。また、アレクシスパークは木造2階建のツーバイフォーの安普請の建物ですので、音響的にもよくなく、左右上下の部屋の音が聞こえてしまうという欠点がありました。
昨年からはSansコンベンションセンターに隣接するベネシアンという高級ホテルのフロアを借り切って、1部屋ずつ出展社が陣取るようになりましたので遮音性はすこしはよくなりました。一部屋と言ってもベネシアンの場合は日本の3LDKのマンションくらいあります。しかし、大手メーカーの場合は、製品も多いので別の場所の会議室のようなところでデモを行っています。
ベネシアンでは中小規模のスピーカーメーカー、アンプメーカー、アナログカートリッジのメーカーなどがデモを行っていましたが、その中でパソコン(Mac)やiPodだけを使用してデモを行っていた会社や機器について紹介しておきます。
最初に見つけたのは、ミネソタ州のミネアポリスにあるbel cantoという会社の"e.One DAC3"というDACです。Joseph Audioという日本にも輸入されているスピーカーのメーカーの部屋に入るとMac BookをDAC3に接続し、e.One製のアンプでスピーカーをドライブしていました。音楽の再生に使用していたソフトウェアはiTunesでApple Lossless形式の音楽を再生していました。Mac BookはMacOS Xで動作させ、USB経由でDAC3に音楽を送り込んでいました。Joseph Audioのスピーカーは日本に輸入されていて、東京インターナショナルオーディオショーなどでも試聴することができます。東京で聴いたときは、あまり好きにはなれなかったのですが、CESで聴いてみると感じのいい音がしていました。それで、再生機器の方を見ると、CDプレーヤーではなく、なんとMac Book + iTunes + USB + DAC3だったわけです。例によって、あつかましくしつこく聞くと、「ここはJoseph Audioの部屋なので、bel cantoの部屋を教えてやるから、そっちへ行って聞け」と追い出されました。
次回はbel cantoのデモについて紹介します。