#3 2008 CESで見つけたもの その3

0 comments

Posted on 31st 1月 2008 by admin in ものつくりの現場から

PS Audioという会社の部屋に行くと、入口の真正面に春に発売予定のMemory Playerが静態展示されていました。まだ、正式名も決まっていないのでカタログもなく、HP<http://www.psaudio.com>の製品ページにも掲載されていません。最初はUMP(Ultra Memory Playerの頭文字)という名称にしようとしていたらしいのですが、あまりにも冴えないので一般募集することになったようです。賞品はこのTransportを1台くれるそうです。

 フロントパネルには2インチのカラーLCDが装備されており、いろんなメッセージだけでなく再生中の動画を表示することができます。ひょっとしたらLAN経由でGrace Noteにアクセスし、CDジャケットの画像をダウンロードして表示させることができるのかも知れません。肝心の機能ですが、Mac Bookのようなスロットローディング式のCDメカニズム(TEAC製で、静電気対策を施してあるとのこと)を内蔵しています。CDを挿入すると、エラー訂正を行いながら正確にAudio Digital dataを内蔵のメモリ上にコピーし、メモリ上のデータを独自に作成した正確な固定クロック(Jitterが少ない)に同期させて出力するという仕組みのようです。出力はS/PDIF(TOSlink・光、同軸)、AES、I2S(HDMIポートから出力される)の3種類です。DVDの映像などは、DVDから読み出してそのままHDMIから送り出されたり、フロントパネルのLCD上に表示されるようです。
 入力としてはCDメカ以外に、LANポート経由でNASやPC上にあるCDをリッピングしたデータを内蔵メモリ上にコピーすることができるとのことです。したがって、NAXOSNapstar、Internet RADIOなどのストリーミングには対応していません。また、USBのAポート(ホスト側)も持っていますので、USBフラッシュメモリやマス ストレージクラスとして認識される携帯Audioプレーヤーなどを接続し、それらから音楽データを取り出して再生できるようですが、対応フォーマットなどの詳細は不明でした。価格はUS$1,495とのことです。

 この仕組みは私達が日頃、REX-Linkシリーズなどでパソコン(Mac)を使用して行っていることと基本的には同じです。CDの音楽データをエラー訂正を行いながら(PS AudioのMTではフロントパネルのLCDにエラー訂正情報がリアルタイムで表示されるようです)、メモリあるいはHDDにコピーし、それを独立した正確なクロックで読み出してDACに送り込むという処理は同じです。違いは一旦HDDにコピーするかどうか、それを読み出した後に、オーディオ処理用のドライバーソフトウェア、USBドライバーを経由させるかの違いです。また、通常のCDトランスポートとの違いは、一旦メモリ上にコピーして、独立した正確なクロックでLPCM信号を作り直すことによってCDの読出し時の問題を解決しようとしていることです。Word Sync機能や高価なルビジウム発振器による解決策と比べて、こちらの方が簡単なように思います。CD1枚は600MBですのでメモリは1GBもあれば充分です。最近は2GBのフラッシュメモリカードが信じられないような低価格で販売されていますので、このような機能(バッファメモリ内蔵のメモリトランスポート機能)が一般的になるのではないかと思います。PC AudioもAudio ドライバーソフトウェアを改良して負けないようにしなければなりません。

 例によって、写りの悪い写真ですが参考にしてください。
 2008ces_4

好評です! 新製品「REX-WHP1UX」

0 comments

Posted on 25th 1月 2008 by admin in お知らせ

REX-Linkシリーズは、おかげさまで3周年を迎えることができました。
初代REX-Link1を2003年12月に市場に投入。その1年後、REX-LinkシリーズとしてヘッドホンやiPod用を加えラインナップを充実させました。

Rexwhp1ux REX-Linkシリーズ3周年を記念して、数量限定モデルREX-WHP1UXをご用意しました。
REX-WHP1UXは、みなさまに気軽に高音質ワイヤレスヘッドホンを楽しんでいただくためにスペシャルプライスでモデルです。

昨日、発表を行ったところ、さまざまなメディアから、お問い合わせをいただき、数多くのニュースサイトにもリリースを掲載していただきました。

数量限定ですので、購入をご希望される方はお急ぎください。

予約受付中! → ラトックダイレクト

#3 2008 CESで見つけたもの その2

1 comment

Posted on 24th 1月 2008 by admin in ものつくりの現場から

 教えられた部屋にゆくと、こちらも同じJoseph Audioのスピーカーを同じe.Oneのアンプで駆動しています。こちらは、Mac Book ProにBoot CampでWindows XPをインストールして、iTunesではなくMedia PlayerでWMV(非圧縮LPCM)ファイルを再生しています。また、DAC3との接続はUSBではなく、Mac Book ProのS/PDIF(光オーディオ)出力を使用していました。S/PDIFの場合は一方的に出力するだけで、フロー制御やエラーチェックができませんので問題かなとも思いますが、パソコン(Mac)側に余裕があれば、それでもよいのかも知れません。気になるe.OneのDAC3の中身ですが、もらった資料(StereoPhileという雑誌のReview記事・別刷)によると、意外と簡単でCS8416で入力された16bit/32kHzから24bit/96kHzまでのS/PDIFやAES,同軸などのいろんな信号を24bit/192kHzにアップサンプリングし、PCM1792一丁でアナログ変換しています。
USBからの入力は別のUSB専用DAC PCM2903を使用していますが、単にUSB→S/PDIFコンバーターとして使用しているだけで、S/PDIF変換した16bit/44.1kHzの信号はCS8416で他の信号と同様、24bit/192kHzにアップサンプリングされ、PCM1792に送り込まれます。この際にS/PDIFを光信号に変換し、フォトカプラを使用してUSBインターフェイス部(パソコン)と電気的に絶縁しているのではないかと思います。電源は昨年末、REX-Link2EXの実験用電源でも使用したNuvotemのトロイダルトランスが2個(Digital電源用とDAC出力部のOPアンプ用の電源用)使用されており、特別ややこしいこともせず基本に忠実な回路のようです。価格は1台US$2,450(約¥300,000)とのことです。

 もらったReview記事では、USB経由の音質についてPowerBook Titaniumに接続すると無音時のノイズが多くFM放送のようだとクレームをつけられています。Mac miniに変更するとノイズもなくなり、従来の入力(S/PDIFなど)と同程度にはなるが、それらに比べて、音にリズム感や、奥行き感が少ない、音楽に包み込まれる感じが少なく、高域のなめらかさも少ない。同じファイルをWi-Fi(Wireless LAN)経由でSqueezbox(Logitec製(日本のBrand名はLogicool)のLAN経由の圧縮ファイルデコーダ付きのDAC、US$300くらい)で再生したほうがいいとまで酷評されています。さらに、US$2,450ではなくUS$1,250くらいの価格帯を望むとまで言われてしまっています。

 しかし、Joseph Audioが自社のスピーカーのデモを行うために、堂々とMac Book + USB + DAC3を使用し、平気で酷評されているReveiwの別刷を配布していることや、実際に聴いた音から考えて、そんなに酷いとは思えませんし、bel canta社の自信やJoseph Audio社の信頼のようなものを感じます。Squeezeboxの音は昨年も騒がしいメイン会場でAVアンプ経由で聴いたことがあります。条件が違うので単純に比較はできませんが、DAC3の方が劣るということはないと思います。私としては「こんなReviewに負けるな、圧縮ファイルの再生とCDトランスポートの出力との比較ではなく、まずPCをHDDトランスポートとしてCDトランスポートに負けないような音にすべし」とDAC3とbel canto社を応援したくなります。
 PowerBook TitaniumのUSB AudioのFM放送のようなブツブツ音ですが、これはUSB Audio Driverの問題です。最近ではMacOS X-10.4の特定のVersion(Pre-install用)で、同じような問題があり、Appleから修正用Patchが提供されていました。パッケージ版についてはすぐに修正されましたので、もし同じような問題に遭遇されている方はMacOS Xのサイトを参照してください。日本でも「LAN経由ではなく、iTunesで出力するとシステムの警告音が音楽と一緒に出てしまう(AirTunesも同じなのですが)」というような評論記事をみかけますが、MacOS Xではきちんと音楽とシステム音の出力先を分離することができます。こういう基本的なことを知らないで執筆されたパソコン(Mac)+ AudioのReviewをまだよく見かけます。

デモ中の写真を撮影したのですが、綺麗に撮れておらず申し訳ありません。詳しくはbel canto社のURL<http://www.belcantodesign.com>を参照してください。

 2008ces_2

 次回はPS AudioのMemory Transportについて紹介します。

#3 2008 CESで見つけたもの その1

0 comments

Posted on 17th 1月 2008 by admin in ものつくりの現場から

 新年おめでとうございます。本Blogも2年目を迎えることになりました。これからも、ものをつくり続けるかぎりは続けてゆきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

 お正月明けからすぐにラスベガスで開催された2008 International CES(Consumer Electronics Show)に行ってきました。といっても、日本に帰国したわけではなく、まだSilicon ValleyのSanta Claraというところにいます。CESはご存知の方も多いと思いますが、本来は家電関係の展示会ですが、同じくラスベガスで毎年11月に開催されていたパソコン関係の展示会COMDEXがなくなった2002年以降はPC関係やデジタルAV家電、情報家電が中心になりつつあります。ホームシアターなど家電に近いオーディオ製品以外に、高級オーディオ関係をまとめた展示やデモもあります。2006年までは高級オーディオ関係はラスベガスのはずれのアレクシスパークというモーテル(街道沿いのモーテルとはちがって、駐車場は建物とは別にありますが)を借り切って行われていました。各部屋に出展社が陣取り、デモを行う形式ですが、一人で部屋の中に入ってゆくのは勇気が必要ですので、気の弱い人には不向きなスタイルでした。また、アレクシスパークは木造2階建のツーバイフォーの安普請の建物ですので、音響的にもよくなく、左右上下の部屋の音が聞こえてしまうという欠点がありました。
 昨年からはSansコンベンションセンターに隣接するベネシアンという高級ホテルのフロアを借り切って、1部屋ずつ出展社が陣取るようになりましたので遮音性はすこしはよくなりました。一部屋と言ってもベネシアンの場合は日本の3LDKのマンションくらいあります。しかし、大手メーカーの場合は、製品も多いので別の場所の会議室のようなところでデモを行っています。

 ベネシアンでは中小規模のスピーカーメーカー、アンプメーカー、アナログカートリッジのメーカーなどがデモを行っていましたが、その中でパソコン(Mac)やiPodだけを使用してデモを行っていた会社や機器について紹介しておきます。

2008ces_1  最初に見つけたのは、ミネソタ州のミネアポリスにあるbel cantoという会社の"e.One DAC3"というDACです。Joseph Audioという日本にも輸入されているスピーカーのメーカーの部屋に入るとMac BookをDAC3に接続し、e.One製のアンプでスピーカーをドライブしていました。音楽の再生に使用していたソフトウェアはiTunesでApple Lossless形式の音楽を再生していました。Mac BookはMacOS Xで動作させ、USB経由でDAC3に音楽を送り込んでいました。Joseph Audioのスピーカーは日本に輸入されていて、東京インターナショナルオーディオショーなどでも試聴することができます。東京で聴いたときは、あまり好きにはなれなかったのですが、CESで聴いてみると感じのいい音がしていました。それで、再生機器の方を見ると、CDプレーヤーではなく、なんとMac Book + iTunes + USB + DAC3だったわけです。例によって、あつかましくしつこく聞くと、「ここはJoseph Audioの部屋なので、bel cantoの部屋を教えてやるから、そっちへ行って聞け」と追い出されました。

 次回はbel cantoのデモについて紹介します。